2007.06.27
レイモンド・カーヴァー傑作選(レイモンド・カーヴァー著/村上春樹訳)を読了
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「もう何年も煙突掃除はやっていないんだけど」と彼女は言う。「ジョーはそう言わなかった? でもいいわ、キスしてあげる」
彼女は僕のところにきて僕の肩をつかみ――僕は背が高いのだ――唇にキスしてくれる。「どう?」と彼女。
「素敵だよ」と僕。
「お安い御用よ」と彼女。彼女はまだ僕の肩をつかんでいる。彼女はじっと僕の目をのぞきこむ。「幸運を」と彼女は言う。そして僕から離れる。
(ぼくが電話をかけている場所)
「何か召し上がらなくちゃいけませんよ」とパン屋は言った。「よかったら、あたしが焼いた温かいロールパンを食べて下さい。ちゃんと食べて、頑張って生きていかなきゃならんのだから。こんなときには、ものを食べることです。それはささやかなことですが、助けになります。」と彼は言った。
[中略]
「何かを食べるって、いいことなんです」と彼は二人を見ながら言った。「もっと沢山あります。好きなだけ食べて下さい。世界じゅうのロールパンを集めたくらい、ここにはいっぱいあるんです」
(ささやかだけれど、役に立つこと)



