コイン/リラックス/既忘感/一本足の友人

右手にコインを持つ。右手を左手に重ねる。右手をどける。左手にコインが残る。

                 ☆

程よく緊張しながらリラックスするためには
薬指に意識を集中すればいいよ

                 ☆

不安の気配がする
ぼくには圧倒的に欠けているものがあって
昔はそれが何なのか知っていた気がする
いつの間にわからなくなったのか

喫茶店の席を立つとき
何かを忘れているような気分になることがある
たいていそれは軽いもので 思い過ごしだと消化してしまえるのだけれど
ごくまれに ごくまれにだけど
ものすごく強くそれを感じることがある

ぼくは何か 大変な思い違いをしている
それは既に取り返しのつかない程度になってしまっている
だから今さら気づいたって仕方のないことなのだけれど
圧倒的な違和感と居心地の悪さが残る 湿った下着を履かされているような
前世からの贈り物かもしれない

                 ☆

登校中にふと思いついて
「ぼくの交友関係の中で、ぼくにしか繋がっていない人は何人いるんだろうか」
と調べてみた。
(自分の認知している範囲で)ぼくの周りの友人たちを線で結んでいったとして、
ぼくにしか通じていない枝は、何本あるのだろう。
たとえば突然に携帯電話を無くしたとして、
そこで確実に連絡が取れなくなるような人は。
ぼくの生活とは全く離れた場所にいる人は。

携帯電話の登録から探してみると、二人という結果になった。
もっといてもいいと思うのだけれど。
一人は絵で食べていくことを目指して上京し、
もう一人は、元吉本のコンビ芸人で、今はフリーターだろうか、よくわからない。
できたら他の人も何人くらいいるのか教えてほしいけど、
だからといってどこかに辿り着けるようなものではないので
少し考えて、にやにやすればいいと思う。

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