Home > Archives >
シキサイのブラインドTシャツがセクシー
- 2008-07-08 (火)
- Tags: design
『デザインのデザイン』(原 研哉)読書メモ
この本について 原研哉氏について

原研哉氏は、武蔵野美術大学教授、株式会社日本デザインセンター取締役のグラフィックデザイナー。無印良品、長野冬季オリンピックの開会式・閉会式プログラムなど業績は多岐にわたる。日本的な感性を生かしたデザインが特徴とされている。
『デザインのデザイン』はそんな原氏が「デザインってなに?」という問いに真正面から挑んだ著作。「デザイン」をあえて定義するとすれば「意匠」などと訳されるが、デザイン本来のあり方はもっと本質的なものであるという考えから、自身の経験を元に「デザイン」全体に挑んだ作品。
位置づけとしては「デザインの入門本」とされているが、「もの(プロダクト)の見方について創作者側から解説を行った本」といったほうがしっくりくる。ものの見方が変わります。
サントリー学芸賞芸術部門授賞作。
- デザインのデザイン
-
- 著者: 原 研哉
- 発売元: 岩波書店
- 価格: ¥ 1,995
- 発売日: 2003/10/22
水温を可視化する蛇口「Ripple」から思う、石井裕と原研哉の共通項。あるいは次の時代への方向性。
- 2008-03-04 (火)
- Tags: concept-design, design, technology

Ripple は水温を可視化する蛇口のデザインコンセプトです。

波紋状のステージに置かれたコントロールボールの位置によって、水量・水温を調節します。
波紋の中央からの距離で水量を、円上の角度で水温を決定します。
ステージ下に仕組まれたLEDが、温水は赤く、冷水は青く彩ります。

デザイナのFlickrページには、このデザインに行き着くまでのアイディアシートが公開されており、これも興味深いものがあり面白いです。

水温というものを情報として捉えたとき、このデザインは工学で言う「情報可視化」の技術をインタフェースに転用したプロダクトのひとつとして解釈できます。
また、本来我々の感覚では不可知な情報(Bits)というものに知覚可能な――特に触覚可能な――実体を与える試みである「タンジブル・ビッツ(Tangible Bits)」「タンジブル・ユーザー・インタフェース(Tangible User Interface)」という技術コンセプトも近いものを感じ、深く考えさせられるものがあります。タンジブル・ビッツはMITメディアラボの石井裕氏により提唱された、先進的な情報表現のパラダイムです。
日常の中にある蛇口からの水の温度という触感を、視覚的な入力に変換する試みは、原研哉氏の提唱する「Haptic」なデザイン観にも関連するでしょう。原研哉氏は、近代から現代における「テクノロジー・ドリブン」な生活革新を経て、これから「センス・ドリブン」な時代へ移っていくだろうと予想しています。
研究・開発・生産などの場において世界的に活躍している両者の目指すコンセプトに多くの共通項が感じられることは、技術革新をベースに進んできたこれまでの時代の、次の時代に向けた方向性を、より確かに示唆しているような気がしてなりません。
- デザインのデザイン
-
- 発売元: 岩波書店
- 著者: 原 研哉
- 価格: ¥ 1,995
- 発売日: 2003/10/22
Tetris + Ice = TETRICE



名前と画像だけで、他に説明のいらないプロダクトは
なんて美しくキュートなんだろうと、たまに思うわけです。
ガムを包んでゴミ箱に花を ― Gum Flower
小さいけれど、気の利いたデザインコンセプト。

ガムを包んで

ゴミ箱に花を
でもみんな面倒くさがりだからなあ・・・
無印良品の提案する『ひとり暮らしのつくり方』と『これでいい』
ひとり暮らしのつくり方|MUJI Life-家具インテリアを取り扱う無印良品
無印良品のサイトで、春からの新生活についての特集が組まれています。
最近、無印良品のアドバイザ/デザイナである原研哉氏および深澤直人氏の著作をいくつか読みました。
特に原研哉氏による「デザインのデザイン」では、無印良品で目指した広義でのデザイン感覚について、本人の言葉で深く書かれていて、これがとても興味深い。
以下は該当部の要旨。
- - -
無印良品では、これ「が」いいではなく、これ「で」いいという心地よさを目指した。
その上で、「で」のレベルをできるだけ高い水準にもっていきたい。
「が」というのは個人の意思がはっきりしている。近代における「自由」や「個性」といった価値観に近接した考え。一方で「が」は時とし執着、エゴイズム、不協和音を生む。
消費社会も個別社会も「が」で走ってきたが、その結果として本質的に行き詰まりつつある。
「で」の中に働く「抑制」や「譲歩」、「一歩引いた理性」を評価すべきであり、
「で」は「が」よりも一歩高度な自由の形態ではないだろうか。
- - -
だいたいこんな感じ。
これについては無印良品のホームページにも詳しく書かれています。
- - -
無印良品の商品の特徴は簡潔であることです。極めて合理的な生産工程から生まれる製品はとてもシンプルですが、これはスタイルとしてのミニマリズムではありません。それは空の器のようなもの。つまり単純であり空白であるからこそ、あらゆる人々の思いを受け入れられる究極の自在性がそこに生まれるのです。省資源、低価格、シンプル、アノニマス(匿名性)、自然志向など、いただく評価は様々ですが、いずれに偏ることなく、しかしそのすべてに向き合って無印良品は存在していたいと思います。
現在、私たちの生活を取り巻く商品のあり方は二極化しているようです。ひとつは新奇な素材の用法や目をひく造形で独自性を競う商品群。希少性を演出し、ブランドとしての評価を高め、高価格を歓迎するファン層をつくり出していく方向です。もうひとつは極限まで価格を下げていく方向。最も安い素材を使い、生産プロセスをぎりぎりまで簡略化し、労働力の安い国で生産することで生まれる商品群です。
無印良品はそのいずれでもありません。当初はノーデザインを目指しましたが、創造性の省略は優れた製品につながらないことを学びました。最適な素材と製法、そして形を模索しながら、無印良品は「素」を旨とする究極のデザインを目指します。
このような商品をとおして、北をさす方位磁石のように、無印良品は生活の「基本」と「普遍」を示し続けたいと考えています。
via: http://www.muji.net/message/future.html
- - -
今はちょっと「デザイン」という単語そのものが独り歩きしてしまっていて、なかなか胡散臭い感じになっていますが、一度でも裏にある概念に触れるとデザインはすごく魅力的に感じられます。
特にこういったプロダクトデザイン(製品デザイン)における「何気なさ」「普通感」は、注目し出すとすごく楽しいのでおすすめです。
- デザインのデザイン
-
- 発売元: 岩波書店
- 著者: 原 研哉
- 価格: ¥ 1,995
- 発売日: 2003/10/22
Home > Archives >














